相談事例

(4)海外マルチに関する相談

「誰でも簡単にできる」「今後、日本で事業を拡大する」等の説明を受けて、海外事業者とマルチの契約をしたが、解約できないといった相談が多くよせられています。このような契約は、ネットワークビジネス・マルチレベル・マーケティング(MLM)と呼ばれることがあります。
SNSや儲け話のセミナーをきっかけに、日本人から日本語で勧誘されることで安心して安易に申し込んでしまっているケースが多く見られます。勧誘者が本人に代わって登録作業などを行うため、契約自体は簡単にできますが、解約手続きについては、本人が契約先である海外のマルチ業者と直接やりとりをしなくてはならず、交渉が困難になっています。

相談概要(1)

先輩から「近々、日本の大手通販サイトも参入する予定で、儲かる」と海外のネットワークビジネスに誘われ、約6万円を支払い登録した。登録は代行業者がしてくれたが、申込書の控えや、契約書、領収書などはもらえなかった。
半年経っても日本の大手通販サイトが参入することもなかったので、解約したいと思い、登録代行業者に連絡したが、「クーリング・オフ期間を過ぎているので解約できない」と言われた。諦めきれず、何度か登録代行業者に連絡したところ、「当方は登録の代行会社なので、解約については何もできることはない。これ以上連絡してこないでほしい」と言われてしまった。クーリング・オフをしたいがどうしたらよいか。

相談概要(2)

20年以上つきあいのある友人から、「自分も登録しているが、儲かるから一緒にしよう」と勧誘され、信頼して契約をした。契約時には、パソコンやスマートフォンで旅行会社の広告を掲載する仕事と聞いていた。しかし、実際は会員を募集する仕事で、新たな会員を加入させることができないと報酬が得られない仕組みだったうえに、海外の事業者との契約だった。
クーリング・オフ期間があるようだが、契約書が英語でよくわからず、事業者に問い合せても、登録されているメールアドレスとIDが一致しないという理由で対応してもらえない。登録は友人が代わりにしてくれていたので、自分ではID等が分からない。解約し、返金してもらいたいがどうしたらよいか。

アドバイス

「簡単に儲かる」等の説明を鵜呑みにせず、書面で契約内容をきちんと確認しましょう。事業者の問合せの体制についても契約前にしっかり確認しましょう。

「簡単に儲かる」「必ず儲かる」といった根拠のない説明を受け契約をしているケースが目立っています。 海外マルチの特徴として、契約するサービスの実態や利益を得られる仕組み等を理解することが困難なことが挙げられます。事業者や勧誘者の説明を鵜呑みにせず、書面で契約内容や利益を得られる仕組み等をきちんと確認し、契約内容を理解できない場合は契約を控えましょう。 海外マルチ事業者の場合、問合せ窓口が日本国内にないことも少なくありません。日本国内の問合せ窓口の有無や日本語対応しているか等を事前に確認し、不安を感じる場合は契約を控えましょう。

トラブルにあってしまったら

日本で勧誘を受け契約をした場合は、日本の特定商取引法が適用され、クーリング・オフを主張できる可能性があります。しかし、現実には海外事業者が日本の法律に基づいたクーリング・オフに応じるケースは少ないようです。 他方、海外マルチ事業者との契約では、事業者が利用規約上で解約期間(通常、数日間)を設けている場合がありますので、この解約期間内に解約手続きをすることが重要です。 事業者が定める解約期間を過ぎると解約交渉は難しくなりますが、ケースによっては事業者等との交渉が可能な場合もありますので、まずは、最寄りの消費生活センターにご相談ください。 消費生活センターに相談をされる際は、契約書など関連の資料をお手元にご準備ください。

ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考事例として掲載するものです。同じようなトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。