相談事例

(3)海外のチケット転売仲介サイトに関する相談

「コンサートやスポーツイベントのチケットを、チケット転売仲介サイトで購入したが、高額なので解約したい」といった相談が多く寄せられています。
相談内容をみると「インターネット検索結果のトップに表示されていたので、公式サイトだと勘違いして契約をしてしまった」、「残りの席数が表示され、焦ってしまい手数料がかかることの表示を見落としてしまった」というものが目立ちます。
中には、「中学生の娘が勝手に申し込んでしまった」といった相談や、「コンサートが中止になったが転売仲介サイトと連絡がとれない」といった相談も寄せられています。

相談概要(1)

大相撲のチケット発売日に、チケットを購入しようとインターネット検索サイトで「大相撲 チケット」と検索したところ、「大相撲五月場所 チケット 2017 - 本日発売、オフィシャルサイト」とあったため、公式サイトだと思い、クレジットカード払いで購入した。
ところが、後でよく調べると公式サイトは別に存在し、本来の価格よりもかなり高額な値段で購入したことに気付いた。
キャンセルしたいと思い問合せをしようとしたが、当該サイトには連絡先の記載がなく、住所は海外となっていた。サイト上の利用規約をみてみると、「キャンセルできない」と書いてあった。キャンセルしたいがどうしたらよいか。

相談概要(2)

チケット転売仲介サイトでコンサートチケットを購入しようと思い、必要な情報を記入して、3名分申込みをした。その際、金額が詳しく書かれていなかったが、早くしないとチケットが売り切れてしまうと思い焦ってしまい、決済してしまった。定価は1人あたり1万円のはずだが、決済後の通知には3名分で17万円となっていた。サイト上の表示をよく確認してみると、申込み手続きの終わりの方に、合計金額が記載されていることに気付いた。キャンセルしたいと思い、連絡先を調べたところ、住所が海外となっていることに気付いた。サイト内から問い合せたが、「決済後のキャンセルはできないことは規約にも記載している」と言われてしまった。クーリング・オフやキャンセルはできないのか。

アドバイス

転売仲介サイトでのチケット購入を検討する際は、1. チケットの価格やキャンセルに関する情報、2. 転売仲介サイトに関する情報、3. チケットの転売条件に関する情報を慎重に確認しましょう。

  1. チケットの価格やキャンセルに関する情報

    コンサートやイベントの公式サイトや主催者のサイト上で、正規のチケット価格を確認し、転売仲介サイトで表示されている価格と比較しましょう。 転売仲介サイト上で、仲介手数料や送料、配送予定日、キャンセルに関するルールを確認しましょう。 転売仲介サイトの利用規約では「キャンセルはできない」となっていることがほとんどです。このような場合、金額が「正規の価格より高額である」という理由だけでは解約はできません。 転売仲介サイトでの取引は通信販売となるため、クーリング・オフの適用はありません。

  2. 転売仲介サイトに関する情報

    当該サイトに関する情報を十分に確認しましょう。転売仲介サイトの中にはイベント等の公式サイトであるかのような表示をしているサイトもあります。表示を鵜呑みにせず、URLを確認するなど「公式サイト」かどうかを慎重に確認しましょう。 サイト運営事業者の所在地、連絡先や連絡手段、日本語対応しているか等、万が一のときに連絡をとることができるかという視点でも確認しましょう。連絡先が明記されていない事業者との契約は控えましょう。

  3. チケットの転売条件に関する情報

    コンサートやイベントによっては、チケットの転売を規約で禁止しており、転売されたチケットでは会場に入れないこともありますので、イベント主催者によるチケットの利用条件をよく確認しましょう。

※参考情報

いくつかの海外の行政機関は、海外のチケット転売仲介サイトに対して処分や調査を行っています。


イタリア

イタリアの行政機関であるICA(Italian Competition Authority)は、4つのチケット転売仲介サイト(Seatwave, Viagogo, Ticketbis, eMywayticket)に対して、消費者を誤認させる行為があったとしてイタリア消費者保護法に基づいて合計700,000ユーロの支払を命じている。(2017年4月5日)
Online concert ticket sales: Ticketone and four players on the secondary market fined 1,7 million euros(AGCM:外部リンク)

イギリス

イギリスの行政機関であるCMA(Competition and Markets Authority)は、4つのチケット転売仲介サイト(GET ME IN!, Seatwave, StubHub, viagogo)に対して、イギリス消費者権利法等に基づく法令順守状況に関する調査を行っている。(2016年12月19日)
CMA launches enforcement investigation into online secondary ticketing(GOV.UK:外部リンク)

オーストラリア

オーストラリアの行政機関であるACCC(Australian Competition and Consumer Commission)は、2つのチケット販売・転売仲介サイト(Tickettek, Ticketmaster)に対して調査を行っている。(2014年10月23日)
ACCC investigation leads to clearer ticket pricing(ACCC:外部リンク)

ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考事例として掲載するものです。同じようなトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。