相談事例

(13)模倣品の海外インターネット通販に関する相談

模倣品の販売に関するトラブルが急増しています。これらのトラブルは消費者が商品代金を支払った後に、販売したウェブサイトの運営者と連絡が取れなくなるケースが圧倒的です。CCJがトラブル解決支援を試みても、商品の交換や返金を求めることはほぼ不可能ですので、トラブルにあわないためには未然防止が重要です。

相談概要

いつも使っている通販サイトでお目当てのバッグが品切れだったため、WEB検索していたところ、当該サイトでお目当ての商品を発見。通常価格よりかなり格安だったので、少し不安があったものの、どうしても欲しかったので、品切れになる前にとすぐさま購入を決断。しかし、届いたのは全くの別ブランドで、しかも偽物のバッグでした。メールで再発送のやり取りを何度かし、最終的に代金を返金しますと返答があった後、連絡が途絶えました。連絡先はメールアドレスのみで電話番号、住所は分かりません。日本語のサイトだったのに、なぜか商品は中国から国際宅急便で届きました。今思えば、サイトの日本語もおかしなものでした。また、サイトではクレジットカードでも支払い可能となっているようでしたが、注文したところ銀行振込にするように一方的に指示されました。よく考えずに注文した自分も悪いですが、大きな金額でもあるので、どうしても取り戻したいです。

アドバイス

模倣品を販売するウェブサイトを見抜く4つのチェックポイントを押さえましょう。
模倣品を販売するウェブサイトには以下のような特徴が見られますので、購入前にしっかりチェックしましょう。

  1. 正確な運営情報(運営者氏名・住所・電話番号)が記載されていない

    連絡手段がEメールしか無いウェブサイトは危険です。また、正確な運営者情報が記載されていないウェブサイトの利用は控えましょう。連絡手段がEメールしか用意されていない場合、相手から返信がなくなってしまえば、返金の交渉をすることもできません。記載されている情報が実在する住所や電話番号であるか注意が必要です。

    このようなウェブサイトに記載された住所は一見存在するように見えても、記載されている番地が存在しない例が多くみられます。

    例)東京都渋谷区恵比寿南3丁目2番1号

    上記住所は3丁目2番までは存在しますが、3丁目2番1号という住所は存在しません。

  2. 正規販売店の販売価格よりも極端に値引きされている

    新品の有名ブランド(※真正品)を質に入れた場合、おおよそ6割程度の額で引き取られると言われています。商品の状態や販売形態にもよりますが、正規販売店の販売価格よりも大幅に安価で販売されている場合、真正品であるか慎重に判断する必要があります。

  3. 日本語の表現が不自然である

    機械翻訳のような不自然な日本語表記がされているウェブサイトには要注意です。模倣品を販売するウェブサイトでは、「送料無料!三日か五日届けます!」「休日か悪い天気に会ったとき、届けた日より2,3日遅れるの可能性になっています」といったおかしな文章がよく見られます。

  4. 支払い方法が銀行振込のみとなっており、クレジットカードが利用できない

    銀行振込は、一旦振り込むとお金を取り戻すことは極めて困難です。模倣品を販売するウェブサイトでは、クレジットカードが利用できないケースが多くあります。銀行振込の場合、入金後にトラブルが発覚し、交渉が難航すると、相手が応じない限り返金を得ることは不可能です。また、ウェブサイトの名称や運営者氏名と口座名義人の異なるケースも注意が必要です。

    悪質なウェブサイトでないことをチェックしましょう。

    消費者庁では、CCJに寄せられた相談のうち、模倣品の販売が確認された(又は強く疑われる)海外ウェブサイトに関する情報を消費者庁のホームページ上で公表しています。また、一般社団法人ユニオン・デ・ファブリカンや正規の販売者等でも模倣品の販売を行っているような悪質サイトを公表しています。これらのサイトに該当がないことを購入前にしっかりチェックしましょう。
    また、これらに掲載されていないサイトでも上記4つのチェックポイントに該当するようなサイトでの購入は控えるようにしましょう。

    模倣品の販売が確認された海外ウェブサイト及び販売が強く疑われる海外ウェブサイト(消費者庁:外部リンク)

    海外の悪質サイト一覧(一般社団法人ユニオン・デ・ファブリカン:外部リンク)

万が一トラブルにあってしまったら

  • クレジットカード決済の場合、クレジットカード会社に対して返金の申し立てを行いましょう。

    クレジットカード決済を行っていた場合、クレジットカード会社に対して返金の申し立て(チャージバックや請求停止の申立て)を行うことで、クレジットカードから返金されることもあります。具体的なクレジットカード会社との交渉について、消費生活センターへ相談してみるとよいでしょう。

  • 銀行振込で決済した場合、消費生活センターまたは警察に相談し、事業者の銀行口座の凍結を依頼しましょう。

    銀行振込にて代金を支払ったが、目的の商品以外の物(粗悪品、模倣品と思われる商品)が到着し、事業者が一向にキャンセルや返金に応じない場合、振り込め詐欺救済法を根拠に、振込先の国内金融機関に連絡し、振り込んだ預金口座等の取引の停止を求めることができます。

    ただし金融機関は通常個人からの取引停止(口座凍結)の要請は受けていない為、振込口座の停止を望まれる場合は、被害にあった本人より、まずは警察へお支払いされた金融機関へ詐欺の疑いが強いことを申し出て頂き、口座凍結に向けて協力を要請しましょう。

    また、最寄りの消費生活センターへ上記の件を相談する方法もあります(下記(全国銀行協会)のリンク先2ページ目参照)。消費者生活センターにご連絡いただく際は、証拠となる資料(メールのやり取りや事業者のWebページのコピーなど)を持っていくとよいでしょう。

このサイトの落とし穴(CCJからのコメント)

(1)日本企業によるサイトと見せかけている点

模倣品の販売に関するトラブルにあったサイトのほとんどは日本語のサイトになっており、一見すると日本企業が運営しているように思えます。しかし、商品の発送国やサイトのサーバーを調べるとほとんどは海外企業が運営しており、消費者が意識せずに海外ショッピングをしていることになっています。

(2)ソーシャルネットワーキングサービスに広告が掲載されている点

模倣品の販売に関するトラブルにあったサイトの広告が、ソーシャルネットワーキングサービスに掲載されていることがあります。ソーシャルネットワーキングサービスに掲載されているから安心なサイトだと消費者が思い込んで、サイト運営事業者をよく確認せずに購入してしまっているケースが見られます。

(3)事業者との連絡手段がメールしかなく、交渉過程で連絡が途絶えてしまう点

模倣品の販売に関するトラブルにあったサイトのほとんどは連絡手段がメールしか記載がありません。しかも、返金を試みようと思っても、事業者から連絡が途絶えてしまうことがほとんどです。

(4)模倣品の返品は関税法違反を問われる可能性がある点

交渉過程で、事業者はまず商品の返送を要求することがありますが、消費者が自ら事業者に模倣品を返品すると、この行為自体が関税法で禁止されている模倣品の輸出に問われる可能性があるため、返品することはお薦めできません。

ここに掲載する相談事例は、当時の法令や社会状況に基づき、一つの参考事例として掲載するものです。同じようなトラブルであっても、個々の契約等の状況や問題発生の時期などが異なれば、解決内容も違ってきます。